大判例

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大阪高等裁判所 昭和60年(ラ)17号 決定

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【判旨】

本件記録によれば、大阪地方裁判所岸和田支部執行官は、抗告人と森田英一間の同庁昭和五八年(ワ)第六三一号車庫明渡等請求事件の執行力ある判決の正本に基づき、昭和五九年八月三〇日別紙物件目録記載(一)ないし(五)の動産を差押えたこと(同庁昭和五九年(執イ)第一二八七号事件)、しかるに、同執行官は同年九月一四日同目録記載(一)及び(二)の各物件につき賭博遊戯機であることを理由に前記差押えを取消したこと、そして、同目録記載(一)の物件は縦型ゲーム機であり、同目録記載(二)の物件はテーブル型ゲーム機であるが、いずれも賭博用遊戯機であることが認められ、右認定に反する資料はない。

そうすると、同目録記載(一)及び(二)の各物件は、もともと賭博犯罪に供される物件であつて、そのままでは右用途以外には換価性はなく、右のような同物件の性質に鑑みれば、これら物件について差押物として相当な方法による売却を実施しても売却の見込がなく、民事執行法一三〇条所定の差押えの取消の事由があるものと解するのが相当である。もつとも、所持禁制品のうち例えば銃砲刀剣類、麻薬等を差押えた場合は、競り売りまたは入札以外の方法(民事執行規則一二一条、一二二条)により、法令に基づき一定の資格を備え、または許可を受けた者に買受人の資格を限定して、右差押物を売却することは可能であるが、右の場合はあくまで右差押物の種類、数量からみてその換価性があることを前提としたものであり、前叙のように売却の見込がない別紙物件目録記載(一)及び(二)の各物件については、前記の特別の売却の方法をとり、もしくはその結果の如何をみるまでもないところというべきである。以上の認定・判断に反する抗告人の主張はすべて採用することができない。

よつて、執行官の前記差押えの取消処分に対する抗告人の異議申立を棄却した原決定は相当であり、本件執行抗告は理由がないからこれを棄却することと<する。>

(唐松寛 奥輝雄 井筒宏成)

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